今回の企画展では、海外からの引揚者である親から子におくられた、川崎忠昭『おとうさんの絵本 大連のうた』の原画を紹介します。
「おとうさんは中国で生まれたのに、どうして中国人じゃないの?」。わが子からの問いかけに向きあい描いたこの絵本は、子どもの眼からみた、大連における日本人と中国人のくらし、それが戦争や敗戦によって壊されていった哀しみを映し出しています。そこには、戦争体験を伝えたいという想いが込められています。

◆チラシPDF版はこちら

日 時平成30年10月30日(火)~平成31年2月2日(土)
9:30~17:30(入館は17:00まで)
休館日:月曜日
(祝日または振替休日の場合はその翌日)、
12月28日~1月4日
会 場平和祈念展示資料館 企画展示コーナー

◎前期と後期に分け、一部展示替えを行います。
●前期:10月30日(火)~12月16日(日)
●後期:12月18日(火)~平成31年2月2日(土)

作者/川崎忠昭 プロフィール
1932年:中国の遼東半島の大連に生まれ、幼い日を過ごす。
1947年:敗戦後、15歳で母と姉と共に熊本県に引き揚げる。
    大学卒業後は、商業デザイナーとして活躍する。
1978年:『おとうさんの絵本 大連のうた』出版。
1979年:47歳で逝去。

【関連イベント】

■ギャラリートーク■


ギャラリートーク①
学芸員が、企画展の見どころや展示資料のエピソードを解説します。
●11月4日(日)、1月13日(日)  いずれも13:00~(約40分)

ギャラリートーク②
学芸員による展示解説の後で、川崎キヌ子さん(忠昭さんの奥様、和洋女子大学名誉教授)を迎えて、『おとうさんの絵本』が生まれたプロセスや、作者のエピソードを伺います。
●12月8日(土)、1月26日(土) いずれも13:00~(約60分)

■引揚体験者による語り部お話し会■


引揚体験者が、自らの戦争体験を語ります。

●11月18日(日) 福岡澄子さん 「フランス、ドイツ、満州での避難生活」
●12月16日(日) 丸澤一也さん 「満州のちびっ子開拓義勇隊」
●1月20日(日) 田中信子さん 「7歳の少女が見た満州からの引揚げ」

いずれも14:00~(約60分)

■一人語り「来なかったサンタクロース」■


満州(現・中国東北部)からの引揚げ時に孤児となり、母の遺言を信じてサンタを待ち続けた女の子の物語。
●12月9日(日) 14:00~(約40分)
絵と文:増田昭一「来なかったサンタクロース」(夢工房 2006年)
出演:三咲順子(女優、音楽家)

■■プロフィール■■
三咲 順子(みさき じゅんこ)
東京都出身。
女優、音楽家としてステージやテレビドラマ、コマーシャル出演などで活躍。
2002年よりピアノを弾き、演じる、独自のスタイル「一人語り」をライフワークとして各地で上演。
病院や老人ホーム、被災地での朗読やコンサートにも力を注いでいる。

三咲順子
《けんかこおろぎ》
《うんこ》
《さよなら大連》
《アカシヤ並木》
《女ロシヤ兵》
森繁久彌氏が、亡くなった川崎忠昭さんを
惜しんだ手紙
平和祈念展示資料館 (総務省委託)